第0話
1.人間的な恋─独白
「そして僕は新世界の神となる」
そう宣言した彼をみて、"あたし"は一目で情を抱いてしまった。
全国共通模試一位。東応大入試トップ、新入生代表。
"作品"の中で、彼は文武両道、誰よりも賢いと、強く協調して描かれた。
そしてそれは間違いではない。
そして誰よりも正義感が強い──彼は己の賢さを自覚していたし、正しいと信じて疑わなかった。
「あぁ……なんて愛おしいの」
自分こそが何より正しい。心からそう信じれる傲慢さ。"あたし"は彼のあまりに人間臭いその姿に強く惹かれた。
自分こそが神であると信じる彼は、"あたし"から見れば、あまりに人間的。
その信念を貫いて!彼が正義である世界を作り上げて!どうか高慢で不遜な彼が、輝ける結末を!
──"あたし"は彼の最期を見届けた。そして落胆し、失意に打ちひしがれた。
「……そんなのいやよ」
彼を追い詰め死に至らしめた探偵L…ニア…メロ…死神リューク。
彼らの行いや思想が間違ってたとは思わない。しかし私はあくまで夜神月を、一人の人間としてあいしてた。
それは決して恋情ではない。ないけれど……
誰よりも彼の味方だった。強く強く、あいしてた。
物語にはIFがある。二次創作、三時創作、パラレルワールド、並行世界、宇宙、ありとあらゆる全て。
──この宇宙のどこかに、夜神月が最期まで立ち続け、勝者として君臨する世界がありますように。
彼の描いた理想・正義が、実を結び、現実となりますように──
「おねがいします……かみさま」
そして"あたし"は、大量の睡眠薬を飲んで、そのまま苦しみ悶え、汚物に塗れながら、誰にも知られる事なく息を引き取ったのだった。
1.人間的な恋─独白
「そして僕は新世界の神となる」
そう宣言した彼をみて、"あたし"は一目で情を抱いてしまった。
全国共通模試一位。東応大入試トップ、新入生代表。
"作品"の中で、彼は文武両道、誰よりも賢いと、強く協調して描かれた。
そしてそれは間違いではない。
そして誰よりも正義感が強い──彼は己の賢さを自覚していたし、正しいと信じて疑わなかった。
「あぁ……なんて愛おしいの」
自分こそが何より正しい。心からそう信じれる傲慢さ。"あたし"は彼のあまりに人間臭いその姿に強く惹かれた。
自分こそが神であると信じる彼は、"あたし"から見れば、あまりに人間的。
その信念を貫いて!彼が正義である世界を作り上げて!どうか高慢で不遜な彼が、輝ける結末を!
──"あたし"は彼の最期を見届けた。そして落胆し、失意に打ちひしがれた。
「……そんなのいやよ」
彼を追い詰め死に至らしめた探偵L…ニア…メロ…死神リューク。
彼らの行いや思想が間違ってたとは思わない。しかし私はあくまで夜神月を、一人の人間としてあいしてた。
それは決して恋情ではない。ないけれど……
誰よりも彼の味方だった。強く強く、あいしてた。
物語にはIFがある。二次創作、三時創作、パラレルワールド、並行世界、宇宙、ありとあらゆる全て。
──この宇宙のどこかに、夜神月が最期まで立ち続け、勝者として君臨する世界がありますように。
彼の描いた理想・正義が、実を結び、現実となりますように──
「おねがいします……かみさま」
そして"あたし"は、大量の睡眠薬を飲んで、そのまま苦しみ悶え、汚物に塗れながら、誰にも知られる事なく息を引き取ったのだった。