二話
1.救済への一歩─人格破綻した護衛
私が恩があるのは、私の命を救ってくれたワタリさんだ。
彼がいなければ、あの日確実に惨めに路頭で死んでいただろう。
しかしワタリさんの大事なLは、私の命に一ミリも触れてない。
だから私がLの右腕になるとか左足になるとか救済するとか心底どーーーーーーーーでもよくて。
「ワタリさぁン!!私いい子にするからッ!寝たフリしてネトフリとか見ないからッ!だから捨てないでぇ!」
「のことを捨てたりなんてしませんよ。…Lはああいう人なんです。あまり気に病まないでください。"ねとふり"が何だかはわかりませんが…。……でも、困りましたね…このままでは…」
「!!ヤダヤダヤダヤダワタリさん捨てたらヤダ!!なんでも言うこと聞くから!」
「なんでも………ですか?」
「エ………」
ヒュッと息を呑んだ。「今なんでもって言ったよね?」って老紳士が告げた日にはショックで死ねる。
それが敬愛するイケ老紳士ワタリの口から出たものなら尚更だ。
「ならいずれ私に代わって、Lのことを支えてあげられる人間になってください」
「ワタリさん、水と油って仲良くないの知ってる〜〜〜〜????」
ひとまずエロ同人みたいな事を言われなかった事に安堵しつつ。
しかし私に何の献身もしていないLの面倒をみさせようとするワタリの腰を指先でツンツンし、プンプンした。
今までの輪廻転生振り返ってみても、キャラクターの妹や娘、幼馴染なんかのポジション産まれた事は数あれど、キャラクターの"保護者"になった事はなかった。
つまり何が言いたいかというと、初保護者ポジション任命で、あの変人男の世話役はハードモードにもほどがあるってこと。
とりあえず、一日お試しLの世話役をやってみる事にした。
奴はワイミーズハウスから既に出ていて、家に引きこもって事件解決に勤しんでいるらしい。
「はいはい糖分摂取しましょうね〜〜〜」
バアンと勢いよくドアを開けて、ズカズカと入り込む。足元に紙の束が散乱していて、心底わずらわしい事この上ない。
この家土足厳禁じゃないし、踏んだら汚れるじゃん。ワタリさんの教育どうなってるんですか?
モニターにかじりついてたLのテーブルに、ガシャンとトレーを置く。
「さ、お食べ。まじないをかけて作ったんだ」
「…まじない?」
「つらかったろう……さっお食べ」
「そうですね。紅茶にチューインガムの組み合わせを差し出されたのは初めてで、つらいものがありますね」
「いいからむせび泣いて食えよ。私が滑ったみたいだろ」
「滑らず二本足で立ってるじゃないですか」
「ワタリさーんッボケ殺しと一緒にやってける自信ありましぇーん!!」
ワタリさんの言いつけその一。Lは甘党だから、必ず紅茶かコーヒーを角砂糖やミルクたっぷりで用意すること。そして甘味も忘れずに。
言いつけその一を実行したら、イカれた人間をみる目でみられた。
いつも甘い物ばっか食べてる=歯に悪そぉ……と思って善意でキシリトール添えてあげたのに、まじ人の好意を踏みにじる男ってサイテーだとおもうんですけど。
──そこから、私vsLの攻防戦は始まった。
「ワタリ。ワイミーズハウスに入れてきてください。邪魔です」
「L…でもこの子の頭脳はずば抜けていますし、射撃の腕もプロ顔負けです。伝説級のハッカーにも負けないスキルがあります」
「………この珍妙な子供にですか?」
「しんでもオメーだけには言われたくないんですけお」
一日だけのお試しLのお世話係。ワタリさんは「百点満点です」とにっこり笑い、
Lは「元いた場所に返せ」と言った。
しかしワタリの言う事は私にとって神の言葉。Lの言葉など右から左。
まー暗殺者の家系に生まれた時なんて、嫌でも人殺さなきゃいけなかったし…。
ワタリに拾われて能力を見初められたなら、Lのお世話係に任命されるのは〜宿命〜ってやつだよね。やれやれだぜ。
そして私のお世話係・護衛としての出番はすぐにやってきた。
Lは基本外出しないで家から出ないけど、今日ばかりは例外だった。ワタリの昔馴染みが亡くなってしまったとのことで、急遽葬儀に参列する事になったのだ。
「申し訳ありません。すぐに別れの挨拶だけして戻りますので…L、車内でまっていてください」
「はい。わかりました」
車外から窓の中を覗き込むワタリさん。良い子のお返事をするLは、小型の機械をいじって顔もあげずに頷いていた。
自作の機械らしく、それで何が出来るのかはサッパリわからない。
だって今って1988年。携帯が普及するのも、持ち運びが出来るノーパソが発明されるのもまだ先でしょ。聞いたら、Lって今9歳なんだってさ。
まーーーじで天才の頭って意味わからん。ワタリさんは私がLと同じくらい天才だと思ってるみたい。
天才ってホラ、どっか欠落してるとこあるじゃん?だから私が破天荒なのはそのせいって思ってる。
多重トリップ転生繰り返した弊害でぶっ飛んだだけなんですけどねーーーーイエーーー!!!!この世は地獄ですけど全力で楽しんだら案外きもちーでーーす!!!
「L、ちょっと座席の下に入っててくんない?あんたの体格なら入り込めるでしょ」
「……また訳のわからない事を言うつもりですか」
「私がやる事は、全てワタリさんの命令に従った結果。つまり、あんたを守ること、世話をする事よ。そしてあんたの役目は守られる事。助かりたいなら、ちゃんとあんたも従ってくれる?」
我ながら珍しくちゃんとしたトーンで話すと、「お前喋れたのか…」みたいなドン引きした顔された。心外なんですけど。キレていいよね?
Lが言う通り座席の下にもぐりこみ、小型の機械をポチポチしている頃。
Lの身代わりになるようにして後部座席に座っていると、コンコン、と窓を叩かれた。
外には、にやついた男が立ってる。
「ドア開けてくれない?ここ、車止めちゃいけないんだよ」
「…パパ、どっかいっちゃったから…わかんない………」
「うんうん。パパが来るまでおじさんが代わりに責任者に説明してあげるから。そうしないとパパが後で怒られちゃうよ?かわいそうだよね?」
「……うん……」
ワタリが沢山食べさせてくれたおかげで、4〜5歳くらいの幼児には見えるようになった。
そして毎日上質な服を着せてくれて、髪飾りも靴までピカピカだ。
今乗ってる高級車もそう。
葬儀に参列する人間が教会の駐車場に止める事で何故怒られる謂れがあるというのか。
しかし5歳の幼女にそんな道理がわかるはずがなく「パパが怒られちゃう!」というワードに引っ掛かり、ドアロックを外して外に出る。
そして高級車に乗ってた子供を、身代金目当てか人身売買のためか、誘拐しようとして──
「……ワタリの目は正しかったようですね。破綻した人格はともかく、まぁまぁ使えそうです」
ボコボコに顔面が晴れ上がり、コンクリートに伏し、車に積んであった手錠やロープで手足
や胴体をぐるぐるにされている様を、Lは車内から見下ろしていた。
こうして私はL公認のお世話係となり、救済への一歩を踏み出したのであった。
人格破綻とかぬかすガキの保護者係になって世話するとかヤダヤダヤダ〜〜〜ワタリさん二代目育成とかいらんくらい長生きしてよ〜〜〜はーーーーー人生ってやっぱクソゲーだわ。
1.救済への一歩─人格破綻した護衛
私が恩があるのは、私の命を救ってくれたワタリさんだ。
彼がいなければ、あの日確実に惨めに路頭で死んでいただろう。
しかしワタリさんの大事なLは、私の命に一ミリも触れてない。
だから私がLの右腕になるとか左足になるとか救済するとか心底どーーーーーーーーでもよくて。
「ワタリさぁン!!私いい子にするからッ!寝たフリしてネトフリとか見ないからッ!だから捨てないでぇ!」
「のことを捨てたりなんてしませんよ。…Lはああいう人なんです。あまり気に病まないでください。"ねとふり"が何だかはわかりませんが…。……でも、困りましたね…このままでは…」
「!!ヤダヤダヤダヤダワタリさん捨てたらヤダ!!なんでも言うこと聞くから!」
「なんでも………ですか?」
「エ………」
ヒュッと息を呑んだ。「今なんでもって言ったよね?」って老紳士が告げた日にはショックで死ねる。
それが敬愛するイケ老紳士ワタリの口から出たものなら尚更だ。
「ならいずれ私に代わって、Lのことを支えてあげられる人間になってください」
「ワタリさん、水と油って仲良くないの知ってる〜〜〜〜????」
ひとまずエロ同人みたいな事を言われなかった事に安堵しつつ。
しかし私に何の献身もしていないLの面倒をみさせようとするワタリの腰を指先でツンツンし、プンプンした。
今までの輪廻転生振り返ってみても、キャラクターの妹や娘、幼馴染なんかのポジション産まれた事は数あれど、キャラクターの"保護者"になった事はなかった。
つまり何が言いたいかというと、初保護者ポジション任命で、あの変人男の世話役はハードモードにもほどがあるってこと。
とりあえず、一日お試しLの世話役をやってみる事にした。
奴はワイミーズハウスから既に出ていて、家に引きこもって事件解決に勤しんでいるらしい。
「はいはい糖分摂取しましょうね〜〜〜」
バアンと勢いよくドアを開けて、ズカズカと入り込む。足元に紙の束が散乱していて、心底わずらわしい事この上ない。
この家土足厳禁じゃないし、踏んだら汚れるじゃん。ワタリさんの教育どうなってるんですか?
モニターにかじりついてたLのテーブルに、ガシャンとトレーを置く。
「さ、お食べ。まじないをかけて作ったんだ」
「…まじない?」
「つらかったろう……さっお食べ」
「そうですね。紅茶にチューインガムの組み合わせを差し出されたのは初めてで、つらいものがありますね」
「いいからむせび泣いて食えよ。私が滑ったみたいだろ」
「滑らず二本足で立ってるじゃないですか」
「ワタリさーんッボケ殺しと一緒にやってける自信ありましぇーん!!」
ワタリさんの言いつけその一。Lは甘党だから、必ず紅茶かコーヒーを角砂糖やミルクたっぷりで用意すること。そして甘味も忘れずに。
言いつけその一を実行したら、イカれた人間をみる目でみられた。
いつも甘い物ばっか食べてる=歯に悪そぉ……と思って善意でキシリトール添えてあげたのに、まじ人の好意を踏みにじる男ってサイテーだとおもうんですけど。
──そこから、私vsLの攻防戦は始まった。
「ワタリ。ワイミーズハウスに入れてきてください。邪魔です」
「L…でもこの子の頭脳はずば抜けていますし、射撃の腕もプロ顔負けです。伝説級のハッカーにも負けないスキルがあります」
「………この珍妙な子供にですか?」
「しんでもオメーだけには言われたくないんですけお」
一日だけのお試しLのお世話係。ワタリさんは「百点満点です」とにっこり笑い、
Lは「元いた場所に返せ」と言った。
しかしワタリの言う事は私にとって神の言葉。Lの言葉など右から左。
まー暗殺者の家系に生まれた時なんて、嫌でも人殺さなきゃいけなかったし…。
ワタリに拾われて能力を見初められたなら、Lのお世話係に任命されるのは〜宿命〜ってやつだよね。やれやれだぜ。
そして私のお世話係・護衛としての出番はすぐにやってきた。
Lは基本外出しないで家から出ないけど、今日ばかりは例外だった。ワタリの昔馴染みが亡くなってしまったとのことで、急遽葬儀に参列する事になったのだ。
「申し訳ありません。すぐに別れの挨拶だけして戻りますので…L、車内でまっていてください」
「はい。わかりました」
車外から窓の中を覗き込むワタリさん。良い子のお返事をするLは、小型の機械をいじって顔もあげずに頷いていた。
自作の機械らしく、それで何が出来るのかはサッパリわからない。
だって今って1988年。携帯が普及するのも、持ち運びが出来るノーパソが発明されるのもまだ先でしょ。聞いたら、Lって今9歳なんだってさ。
まーーーじで天才の頭って意味わからん。ワタリさんは私がLと同じくらい天才だと思ってるみたい。
天才ってホラ、どっか欠落してるとこあるじゃん?だから私が破天荒なのはそのせいって思ってる。
多重トリップ転生繰り返した弊害でぶっ飛んだだけなんですけどねーーーーイエーーー!!!!この世は地獄ですけど全力で楽しんだら案外きもちーでーーす!!!
「L、ちょっと座席の下に入っててくんない?あんたの体格なら入り込めるでしょ」
「……また訳のわからない事を言うつもりですか」
「私がやる事は、全てワタリさんの命令に従った結果。つまり、あんたを守ること、世話をする事よ。そしてあんたの役目は守られる事。助かりたいなら、ちゃんとあんたも従ってくれる?」
我ながら珍しくちゃんとしたトーンで話すと、「お前喋れたのか…」みたいなドン引きした顔された。心外なんですけど。キレていいよね?
Lが言う通り座席の下にもぐりこみ、小型の機械をポチポチしている頃。
Lの身代わりになるようにして後部座席に座っていると、コンコン、と窓を叩かれた。
外には、にやついた男が立ってる。
「ドア開けてくれない?ここ、車止めちゃいけないんだよ」
「…パパ、どっかいっちゃったから…わかんない………」
「うんうん。パパが来るまでおじさんが代わりに責任者に説明してあげるから。そうしないとパパが後で怒られちゃうよ?かわいそうだよね?」
「……うん……」
ワタリが沢山食べさせてくれたおかげで、4〜5歳くらいの幼児には見えるようになった。
そして毎日上質な服を着せてくれて、髪飾りも靴までピカピカだ。
今乗ってる高級車もそう。
葬儀に参列する人間が教会の駐車場に止める事で何故怒られる謂れがあるというのか。
しかし5歳の幼女にそんな道理がわかるはずがなく「パパが怒られちゃう!」というワードに引っ掛かり、ドアロックを外して外に出る。
そして高級車に乗ってた子供を、身代金目当てか人身売買のためか、誘拐しようとして──
「……ワタリの目は正しかったようですね。破綻した人格はともかく、まぁまぁ使えそうです」
ボコボコに顔面が晴れ上がり、コンクリートに伏し、車に積んであった手錠やロープで手足
や胴体をぐるぐるにされている様を、Lは車内から見下ろしていた。
こうして私はL公認のお世話係となり、救済への一歩を踏み出したのであった。
人格破綻とかぬかすガキの保護者係になって世話するとかヤダヤダヤダ〜〜〜ワタリさん二代目育成とかいらんくらい長生きしてよ〜〜〜はーーーーー人生ってやっぱクソゲーだわ。